新しい仕事を始めて1年が経ちました。
特許審査官(機械分野)→企業知財部(食品分野)です。
その感想でも。
①食品の特許は異次元。
僕の知っている特許の世界ではありませんでした。
イメージとしては、各社がお互いにお互いの特許を踏みあっている感じ。
「攻撃してきてもいいけど、返す刀がありますよ。」の返す刀のために特許をとっているような感じです。
また、権利化までの方法もなかなかに複雑怪奇です。
除くクレームの横行、マニアックすぎる数値限定、官能評価とかいう謎手法の効果認定。
日本では審査官が反論できなければ勝ち(出願人に立証義務なし)なゲームなので仕方ないかなと思うところがある反面、OA対応をしていてもつまらないなぁと思うことがしばしばです。
②出願は受けるより出すほうが楽しい。
とはいえこれは確実です。
目の前の技術が色々な人の力を借りて書類になっている感じは格別です。
出願書類から審査官が感じている熱量なんか、出願人が注いだ熱量の1%にも満たないのではなかろうか(個人の感想です)。
③外国出願についての知識がなさすぎた。
こんなにも制度が違うものかと思っておりませんでした。
シンプルにもっとお勉強しておくべきでした。
特に欧州の補正要件。あと課題認定。なんやあれ。正気か。
④働き方改革ってそういうことね。
僕のやってたフレックスはフレックスじゃなかったし、やろうとしてたペーパレスはペーパレスではなかった。
今はPCつけた時間が始業時間で、PCから離れる時間が休憩時間、PCを消す時間が終業時間です。何の手続きもいりません。
紙?なにそれおいしいの?
フリーアドレスだけは前職場のほうがよかったですが、それも捨ててしまわれたようで。もったいない。ご神木・・・。
⑤人事評価ってそういうことね。
正しく評価されることは気持ちいいです。
期首目標の文章を過去形に変えるだけでは人事評価はできません。
⑥どこにいってもクソみたいな上司はいる。
これはしかたないね。
1年がたち、前の職場について山ほど言いたいこともありますがとやかく言うことはしませんが、前に戻れるとしてもまぁ戻らんな、という気持ちです。
とはいえ、辞職するくらいのタイミングで結構まぁまぁちょこっとごりごりやられてしまったメンタルは、1年たってもあんまり治っておらんです。仕事の環境がよくなってもこれに関してはダメなもんはダメっていう感じです。特許庁辞める時に適当にしか話を聞かなかったお偉いさん方、一生恨まれる覚悟をよろしくお願いいたします。皆様、心の健康には気を付けなさってください。
引き続き今の職場でもうしばらくはがんばっていこうと思います。